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023/100 ICE「MUSIC FOR THE BEAUTIFUL DAYS 1993/2007」

ずいぶん間隔が空いてしまいましたが、12月最初の「Lifetime 100disks」です。

今回は12月18日ということで、ICEの作品を・・・と思いましたが

アルバム1枚に絞りきれないため、今回は2枚組のオールタイムベストを紹介させていただきます。


ICEは元々宮内和之のインディーズレーベルであり、

ギタリストである宮内を中心としたセッションでの活動を考えていた

不定形のプロジェクトからのスタートでした。

セッション内のコーラスを担当していた国岡真由美がヴォーカルを担当することになり

東芝EMIとの契約の際、他のメンバーはセッションミュージシャンとしての契約があったため

その瞬間からICEは宮内と国岡の二人が前面に出る「ユニット」となることになります。

バンドメンバー(ICE BAND)、スタッフなども固定ではあるのですが

マスコミなどへの露出はこの二人が前面に出て活動することとなったわけです。


93年のメジャーデビューから早いペースでのアルバムリリースや

CM・深夜番組のタイアップなどで知名度を高めるとともに

当時盛り上がりを見せていた「渋谷系」ムーブメントにのる形で

人気を高めていき、96年の「銀座ジュエリー・マキ」のCMタイアップ

(当時は深夜に大量オンエアされる定番CMであり、

このタイアップから大ブレイクしたアーティストはB'zを筆頭に数多いです)

「GET DOWN,GET DOWN,GET DOWN」によってブレイクを果たし、

そこからどんどん渋谷系ポップスを脱却し、

ロックやソウルを前面に出したサウンドへと変化していきます。

その後もCM出演、レコード会社移籍などを経験する中

宮内の耳下腺癌が発覚し、闘病生活が始まります。

その中でメジャーを離れ、自身のレーベルであるfreebirdを設立。

ライブ活動を中心に活動を続けていた中で、この今までのキャリアを総括したベストがリリースされます。


デビュー曲「HEAVEN」から「C'est La Vie」までの全シングルに加えて

アルバム曲も含めた楽曲を年代順に収録。

この翌月に発売され、結果的にラストアルバムとなってしまった「Speak Low」からの楽曲も

先行収録された29曲、2時間23分のこのアルバムは

彼らの音楽の流れ・・・おしゃれな渋谷系ポップスからどんどんロックの肉体性、というか

「体温」を獲得していくような流れを味わうことができる、そんな構成となっております。

さらにウルフルズや斉藤和義の兄貴分として慕われていた宮内の人脈を現すような

斉藤参加の「(Going To The)LIGHT OF THE WORLD」も収録されており

斉藤と国岡のデュエットに宮内のギターが絡む、ロックな楽曲として仕上がっており

これもまた聴き所といえるでしょう。

さらにDVDには2004年のライブと、PVが収録されており、

ライブバンドとしての彼らの魅力も堪能することができる作品となっております。


このアルバムリリースの翌月、新作「Speak Low」をリリース。

闘病しながらのレコーディングの中で、宮内は長年のパートナーとなっていた国岡と入籍し

公私共のパートナーとなったわけですが・・・


「Speak Low」リリースの2ヵ月後、2007年12月18日。

宮内和之は癌との闘病の末、この世を去ります。

クールなメロディでありながらギタープレイでは熱さを感じさせ、

特にワウを効かせたカッティングのかっこよさに定評のあった名ギタリストであり

時に少年のようにロマンチックな詞を書く作詞家でもあった彼の死は、

日本の音楽シーンにいまだに埋められない穴をあけた

大きな損失であると思います。


宮内の死後、国岡は2009年に小文字の「ice」として

変則3ピース+国岡ヴォーカルという形で活動を再開、

宮内が生前ICEと平行して所属していたヘヴィー・バンド「BLIND HEADZ」とともに

楽曲制作を行うなどの活動と平行して

土橋安騎夫(元レベッカ)のソロ活動にゲストシンガーとして参加、

(現在配信のみ、2012年1月にCDとしてリリース予定。下にアフィ貼っておきます)

帽子ブランドのモデルも勤めるなど現在は精力的に活動しているようです。

これからの彼女の活動を楽しみにしつつ、

今日は1日宮内サウンドに浸りたいと思います。




 

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ジャンル : 音楽

021/100 BONNIE PINK「Even So」

21枚目のセレクトは、BONNIE PINKの7枚目のアルバム

「Even So」でございます。

「1Day,1Disk」では526枚目の紹介となっております。


本名、浅田香織。

その名前は語感と「攻撃的な色」のピンクから取られ、

赤い髪のシンガーとして井手靖のプロデュースでデビュー、

その後、スウェディッシュ・ポップ職人であるトーレ・ヨハンセンのプロデュースで

「Heaven's Kitchen」などのスマッシュヒットを飛ばすも、

「音楽をやる意味」「BONNIE PINKと浅田香織との間の剥離」などに悩み

活動を休止し、ニューヨークへと休養と留学を行います。

そこで髪の色をナチュラルに戻し、より等身大な形で新レーベルで活動を再開。

2003年よりトーレ・ヨハンセンによるプロデュースが再開、

このアルバムはプロデュース再開第2弾となります。

(アルバムとしては再開1作目)


先行シングル「Private Laughter」のどこか冷たく乾いた空気感で始まる今作は

やはりトーレプロデュースだからか、日本的なウェットな感覚が薄く

海外のシンガーソングライターの作品であるような

そんな乾き、透き通ったサウンドの質感を持っています。

全体的には明るい色調の曲が多いものの、

シングル2作品(「Private~」と「Last Kiss」)のイメージと

ジャケットのどこか憂いを含んだ表情から

あまり明るいイメージを感じない1枚でもありますが

5曲目「The Answer~ひとつになる時~」が

このアルバムの背骨、というべき曲なのかな、と思ったりもいたします。


ニューヨーク生活の経験もある彼女が、2001年の9月11日に起こった

同時多発テロを受けて紡いだことばたち・・・

人種・宗教を超えた人類愛を歌う、大きな意味でのラブソングが

このアルバムの芯となり、男女の恋愛に限らない「愛」に満ちた

そんな1枚になったように思うのです。


その後の「I just want you to be happy」の弦のこすれる音まで聞こえる

アコースティック感や「123」の明るい前向き感、

アルバムを締めくくる「Bedtime Story」の安らぎなど、

「浅田香織」というパーソナリティのさまざまな側面を、

「BONNIE PINK」として出力する手伝いを行ったのが

トーレ・ヨハンセンがこのアルバムで行った仕事なのかな、とも思ってみたり。


この後の彼女は「嫌われ松子の一生」での女優デビュー

(と挿入曲「LOVE IS BUBBLE」)、

「A Perfect Sky」とベストアルバムでの再ブレイク、

さまざまなプロデューサーとの共演を経て

デビュー16年を迎えたわけですが、

やはりトーレとのタッグがもっとも上手く作用しているように思える

このアルバムを一番おすすめしたい、と思っております。



テーマ : おすすめ音楽♪
ジャンル : 音楽

001/100 キリンジ「3」

最初の1枚は、キリンジの3rdアルバム「3」。

「1Day,1Disk」ではクリスマス企画での紹介だったので

「千年紀末に降る雪は」以外の曲について触れられなかったこともあり

しっかりと語りなおしたい、と思い、1枚目に選ばせていただきました。


キリンジは堀込高樹・泰行の兄弟によるバンド(あくまでユニットではない)であり

インディーズデビュー時からそのひねりの効いた歌詞と

ねじれたポップセンスで業界人人気が高かったわけですが

この3rd以降でファン層が大きく広がり、武道館ライブを成功させたり

Mr.Children櫻井によるBank Bandでの楽曲カバーが行われたりという

知る人ぞ知る、しかしハマる人はどっぷりとハマるという

奥深さをもったアーティストであります。

特に5枚目のアルバム「For Beautiful Human Life」までは

冨田ラボこと冨田恵一のプロデュースにより、

美しいアレンジと緻密なサウンド設計が行われておりました。

今回紹介する「3」はポップ性とひねくれっぷりのバランスが

非常によく取れているが故の「傑作」といえるように思います。


まず、ジャケットアートの暑苦しさに驚かされます。

このてかり具合やアップっぷりたるや!

このジャケットがかなりのハードルの高さを感じさせるかもしれません。


しかし実際にCDを再生すると、軽快な「グッデイ・グッバイ」でアルバムはスタート。

軽快でありながらもどことなく都会の虚無感を感じさせる歌詞を聴いていると

この二人(+プロデューサーの冨田恵一)の技量の高さを感じさせられます。

続く「イカロスの末裔」も軽快でありながら退廃的・刹那的な楽曲であり

このポップナンバーつるべ打ちで彼らの世界観に引き込まれていきます。


そして3曲目は名バラード「アルカディア」。

ここまで軽快でどこか享楽的なポップナンバーが続いていたところにくる

乾き、さび付いた質感の楽曲・・・これまでの2曲との温度差から

もう耳を離せなくなっていきます。

続く「車と女」も都会的な乾いたサウンドとなっており、

映像的にも思える楽曲が続いていくわけですが

「悪玉」では、悪役レスラーの心境を歌うドラマティックな楽曲となっていますが

泰行の声の力で重さをもたず、軽やかな印象すら感じる作品です。

そして続く前半のクライマックス、「エイリアンズ」。

アコースティックなギターサウンドと兄弟によるコーラスワーク、

「ダーリン」「君が好きだよ」「君を愛してる」と直球な言葉を使いながらも

甘すぎず、舌触りはビターな1曲となっております。


インスト曲「Shurrasco ver.3」を挟んでの後半。

不思議な雰囲気の漂う「むすんでひらいて」。

この楽曲の背後に漂う不穏さは、やはり彼らははっぴいえんどの影響が強いんだなあと

改めて思わされる1曲となっております。

そんな前曲とのギャップでひきたつ「君の胸に抱かれたい」の明るいサウンド、

泰行の甘い声がどことなく綿菓子のようにも感じられます。

「あの世で罰を受けるほど」はホーンアレンジのきいたロックンロール。

カントリーなどのアメリカ音楽の影響も強い彼らのバックボーンをうかがわせる楽曲です。

そして高樹ボーカル曲である「メスとコスメ」。

『美容整形』をテーマにしたポップス、という意外すぎる路線は

のちに「引っ越し」や「都市鉱山」をテーマにするという

彼らの彼らたる所以の意外すぎるテーマ選びの中の一つであり

整形で変わってしまった姿の奥の心にも触れていくような楽曲となっております。

「サイレンの歌」は少ない音数からどんどんサウンドが積み重なっていく感覚が

美しいと思える、張り詰めた透明な空気感すら感じる楽曲。

アルバムを締めくくるのは、彼らなりのクリスマスソング、「千年紀末に降る雪は」。

20世紀末のサンタクロースの癒しようのない孤独を歌う、という

これまた彼ら以外には歌えないような、そんな楽曲でございます。


はっぴいえんど、シュガーベイブといった「文系ポップス」の

現在の到達点のひとつを示すのが、彼らのこのアルバムかと思います。

ぜひこのアルバムから彼らのサウンドに触れ、

旧作、新作と聴いていっていただければ、と願っております。



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